るーむ私記

プライベーーートなブログです

官能小説レビュー5本(榊原澪央、愛枝直、羽村優希、山口陽)

そこそこ読むのにレビューとして書き残したことがなかったな。
いわゆる官能小説のレビュー集です。今後も言うべきことがある作品が5本溜まったら書こうかな。
個人的な100点満点での点数順に記載していますが、あくまで【私の】好みに準ずる点数です。

挿絵の兼ね合いでフランス書院文庫は非R18、いわゆる美少女系ノベルはR18になっており、R18本はリンクを出しにくいので、作品ごとにリンクの出し方が異なります。

●75点:四泊五日の修学旅行で襲われた三人の女教師/榊原澪央

安心と煽情の女教師凌辱もの。
本作は生徒と肉体関係を持つ女教師が登場し、彼女が関係性をネタに別の生徒から凌辱を受ける話でもあるので、寝取りモノとも呼べますね。

男子校が舞台で、モブ男子生徒に見せつける描写が多いのは大変好み。雑な輪姦になるよりはモブ男子生徒に見せつけるくらいで収まるのも程良く、特にドクターフィッシュを使う羞恥シチュエーションは珍しいので好感が持てる。 

特にミスマッチ要件はなく、普通にエロくていいねという感じ。割と基準にしやすく、これを超えてくると良作・これ以下だとミスマッチがある作品という具合。

●70点:肛虐の令嬢ロレンツァ/愛枝直

 

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人の出来た貴族の娘が色々あって肛門調教を受ける話。ファンタジー

描写力が確かで、ヒロイン=ロレンツァの人間力の高さがよく分かる。
人間的に優れたお嬢様が大変な目に遭って堕ちる話(ネタバレ防止のためこういう書き方をしているよ)。終盤の展開はロレンツァの気高さがよく出ていて、官能小説の登場人物としてでなく人間としてロレンツァを好きになれる仕組みがある点が好評か。

肛門プレイが大半を占める・アルレッキーノのキャラが立ちすぎていて集中が削がれる・みさくら語的な言葉の崩し方が気に喰わないなどは私的にイマイチ。とはいえ美少女ものの流儀に則ったハート喘ぎ系でありながら文章力が確かなので、美少女系のエロ小説を読んでみたいのであればかなりお勧め。

●60点:【完堕ち】アイドル養成学校処女科/羽村優希

凌辱というよりロリコンハーレムものと言った方が良い。

アイドルもののエロは根本的に私と相性が悪い。
私のリビドーの源泉は「すべてが完璧な美女(美少女)が、性の一点でのみ何かに隷属している」ことにある。この「すべてが完璧」の中には社会的地位も含まれており、セックススキャンダルが社会的地位を脅かしかねない職業の女性を凌辱すると「すべてが完璧」の項から外れるので好みではなくなってしまう。これは伝わるのか? アイドルもののエロはそんなに好きじゃないってことだけ分かって貰えればOKです。

本作で凌辱を受ける女性たちは「アイドルの卵」であってアイドルではないのでリビドー的にセーフか? と思ったけどやっぱり不一致だった。

しかし恥垢の描写があったことは非常に強い加点要素。
本作では10代前半の少女の恥垢が描写されている。恥垢の汚れが白く大きい塊になるのは代謝の良い10代女性に特有で、10代前半の女性であることを「肌や髪の色つやが違う」「未成熟な肉体」みたいな凡庸で美化された描写でなく、人によっては忌避したい恥垢から描き出したことは本当に素晴らしい。
筆者が性嗜好的に10代前半の女性が好きならマジで好きなんだと思うし、性嗜好とは関係なくビジネスでこれを書いたんだとしても確かなリサーチから性描写に取り組んだ職業人として好感を抱く。
全く好みの作品ではないので点数をつけるなら30点くらいなんだけど、恥垢加点が30点はあるので総合点数は60点を超える。

●60点:お嬢様☆強制子づくり生中継/山口陽

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方向性は好みだけどイチャラブに収束してしまい少し寂しい。

舞台背景はラノベチックで、主人公が凌辱に至る動機が目を引く。
ご都合的な要素は否めないけど理念(ご都合主義のボーダーライン)を感じるので好印象。個人的にはお父様に電話して絶望するシーンと、大便排泄を配信してコメント欄が引く点が好み。

話の展開がイチャラブ方向に進むのは残念ではあるけど、ヒロインの感情の動きに納得感があるのは良い。1冊の完成度が高い。

刊行が2014年、読んだのは2023年と開きがあるせいで、配信にまつわる描写やコメント等が2023年の感覚ではサムい。当時であれば問題なかったとは思うものの、2023年現在、人に勧めることは難しいかなという印象。

●50点:イジメっ子お嬢様に倍返し!?イジメの罰としてなんでもします♡/山口陽

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凌辱っぽいタイトルだけど全然違うので悲しかった。

いじめられっ子男×いじめっ子女の凌辱ものの面を被った変形イチャラブもので、母娘丼がある点も含め好みから外れる。タイトルや表紙イラストからこの内容を看破するのは難しく、エロにおける分かりやすいタイトル・表紙の重要性を痛感する一作。

上に挙げた作品と同作者で、立て続けに読んだ私が悪いと言えばそれまでだけど構成がほぼ同じだったのも厳しい。
逆に構成が固定されているので、好みが合う人であれば全作買ってもいいレベルでマッチしそう。

 

とりあえず今回は以上。
ラインナップを見れば分かると思いますが、私は凌辱・ソフトSMものが好きです。今後も現実と架空の区別をつけて楽しみたいと思います。